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深部静脈血栓症の治療

深部静脈血栓症の治療は主に薬物による保存的な治療となります。

手術   
 深部静脈血栓が腸骨静脈など(骨盤内の静脈)に限局している場合には手術を行う場合があり  ます。静脈を切開し、血栓を摘出します。 血栓が下肢まで及び手術の適応がない場合がほとんでです。静脈は、圧が低く血液の流れが弱いため、いったん手術で血栓を除去してもほぼ全てといっていいくらい再閉塞してしまいます。
 過去には積極的に手術がなされた時代もありましたが、残念ながら成績が非常にに不良であり、手術の侵襲に比べて得られる利益が少ないと考えられるようになり、現在では手術を行うケースは非常に少なくなっています。
薬物療法
 血栓溶解剤と抗凝固剤があります。
  血栓溶解剤(ウロキナーゼ)などを使用し血栓を溶かす治療法もあります。この治療法が適応に なるのは、血栓ができてから1〜2週以内の急性期です。それ以降は血栓が硬くなってしまい(器   質化)溶けなくなってしまうためです。カテーテルを進め、血栓に突っ込み、血栓内で溶解剤を噴   射し溶解します。
 血栓を全て溶かすには大量な薬剤投与が必要な場合が多くなりますが、保険で認められている投与量は少量のみであること、大量投与では脳出血などの合併症を起こすこともまれにあるなどの問題点もあります。
  
 抗凝固剤
 多くの患者さんはこの治療の適応となります。血栓ができて時間がたっていない場合は、入院し、抗凝固剤(ヘパリンなど)の点滴を行います。
 抗凝固剤「は血栓を溶かすものではなく、血液が固まるのを押さえ、今以上に血栓が雪だるま状に増えるのを抑えます。同時に下肢を圧迫する弾性包帯やストッキングを着用することで、むくみが抑えられ、閉塞した深部静脈の代わりとなる迂回路である側副血管が太くなるのを促されます。
約1週の治療でかなりむくみは改善します。
 退院後は、内服の抗凝固剤(ワーファリン)を状態に応じて服用し、再発を予防します。



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